パチンコとカジノ比較

パチンコは30兆円産業で、カジノはネバダ州で2.3兆円。
カジノの10倍の売り上げという記事がブクマを多く集めている。
< ビンボーの 原因は パチンコ >


最初からちょっと違和感があった。
例えば、カジノだと飲食無料の場合が多い。パチンコでそんなの聞いたことがない。
カジノは旅費に宿泊代を付けて客に来てもらおうとする場合まである。日本だと違法だからしないのかもしれんが。
10倍も売り上げているならもっとサービス良くても良くない?
ってか、パチンコ屋ってそんなにがめついのか?
ならなんで潰れる?


でね。
もう一個。
カジノでマネーロンダリングの話はあっても、パチンコでそういうことをしている話は寡聞にして知らない。
闇世界なんてほとんど知らないので、知らなくて当然っちゃそうなんだけど。
じゃ、マネーロンダリングするとして、それが高々3兆円規模の産業で行える程度の規模なのか?
もちろん、全て洗浄するわけもないだろうけど、3兆円以下の市場ではそんなに派手に出来そうには思えない。
アングラマネーの規模だって莫大なものだろうから。
それを洗えるカジノってもっと大きな規模だと思うんだけど…。


もちろんパチンコの店舗数とカジノの数を考えたら、パチンコの産業規模がでかいのはわかる気もする。
けど…



で一晩たってというか、寝る前にふと気づいた。
カジノの売り上げってどう算出するの?
で、調べてみた。
結論から言えば、これは卑怯な比較だと思う。


カジノの売り上げは、テーブルやスロットでのカジノの勝ち分を元に算出されるらしい。
つまり、[客が賭けた金額] - [客が勝った金額] が売り上げになる。
英語だとGaming Revenue になる。売り上げよりも収入とか収益の方が妥当な訳だと思う。
一応、勘違いがないかと、英語の方を調べても、
http://www.kolotv.com/home/headlines/7399886.html
とかで、2006年の US 全土での Gaming Revenue が $32.4 billion、324億ドルってなっているので規模感から考えてもこの辺かと。
この記事だと、ネバダは、$12.6 billion になっているけど。


対してパチンコの売り上げは、貸玉料を元に算出される。
つまりパチンコ屋で最初に玉やチップを買った時のお金、[客が賭けた金額]だ。
それを景品に変えて、返金してもらった[客が勝った金]は考えない。
3店方式だから仕方ない。


算出方法が違うのだから、同じ土俵に乗せるのはおかしい。
パチンコとカジノを比較するなら、パチンコは売り上げじゃなく、それから変動費を引いた数字で比較する必要がある。
粗利で良いのかも知れないけど、その場合人件費の割合がどの程度なのか知らないので何とも言えない。
逆のアプローチで考えると。
カジノのテラ銭は5%ちょいの場合が多い。
単純に6%として、それを元に賭けた総額を考えると、全米で50兆円。
むちゃくちゃ粗い計算けど、これならさほど変ではないと思う。




最後に。
元記事、カジノの売り上げって変えたような気がする。
前はネバダを出していたと思うんだけど…
まぁ中身はあまり変わらん。